こんにちは、今回は手動トラリピの設定を紹介します。
最初に結論から言うと僕の設定は利益追求型ではありません。
ロスカットレートもかなり余裕を見た設定なので人によっては物足りないと思います。
しかも最近の為替相場は値動きが少ないので一層それが際立ってしまいます。。
なんだかトラリピって意味あるんだろうか??などとモヤモヤしてしまいますよね。
ですが、相場はいつ何が起こるか本当にわかりません。
コロナショックのときはTwitterで毎日阿鼻叫喚のツイートが流れ、僕自身もVIXという運用では損切りをいています。
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そのとき、もし攻めた設定をしていたらロスカットや大量の損切りを余儀なくされた可能性もあります。
投資においてリスクをどう捉えるかは人によって違います。
僕のような考えの方もいれば攻めた設定をして相場に合わせて柔軟に設定をカスタマイズする方法も良いと思います。
投資の考え方は人それぞれ、どれも正解だと思ってます。
今回の記事はあくまで自分ならという視点で書いてますので何かの参考になれば幸いです。
設定を先に読みたい方はこちらからジャンプできます。
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トラリピはディフェンシブ
攻めのポイ活かな(笑)
手動トラリピとは??
最近トラリピの記事を余り書いてなかったので今一度説明しますが、
簡単に言うとトラリピは為替の値動きの一定レンジに上から下までイフダン注文を並べておく投資手法です。
イフダン注文はレートがいくつになったら買い(売り)、いくつになったら売る(買う)という指定注文のことです。
トラリピはマネースクエア社の自動売買注文(トラップリピートイフダン注文)から来ており、
マネースクエアの口座ではこのイフダン注文を繰り返し自動発注することができます。
FXというとチャートを読みながら売買するイメージがありますが、トラリピは一度注文さえしてしまえばイフダン注文を繰り返してくれるため放置することができます。
最初に設定してしまえば発注を完全に自動化することが可能になり、裁量トレードが苦手な方などに人気が出ていますね!
しかし、マネースクエアではスプレッドやスワップ等の部分が不利なため僕はこのイフダン注文を全て手動で行っています。
自分で発注をするので若干面倒ではありますが、慣れてしまえ特に問題はありません。
前述のスプレッドやスワップの面だけではなく通貨ペアの選択肢が広いということもメリットです。
そんなこともあって複数通貨ペアを選択できる手動トラリピならではの手法を解説します。
手動トラリピの通貨ペアと相関係数
トラリピの設定の前にまずは通貨ペアの選定を行いました。
トラリピでは複数の通貨ペアを運用することによって含み損を分散することができます。
例えばドル円の買いだけで運用すると円高になったときに一気に含み損が増えますが、
ドル円とユーロポンドを運用していればたとえ円高になってもユーロポンドは影響を受けにくく一方的な含み損の拡大を防ぐことができます。
そのためなるべく値動きが異なる(相関の低い)通貨ペアを選定しました。
※ 相関係数はサヤトレというサイトから抽出してます。
※ 一般的に絶対値が0.7以上だと相関が強いと言われてます。
※ 相関係数は期間によって変化するので5年間の相関で比較しました。
以上の結論としては次の6通貨ペア(買いと買いで比較してます)を選定してみました。
青い部分が0.5未満の相関の弱い通貨ペア、赤い部分が0.5以上の相関の強い通貨ペアです。
これらのことからクロス円の通貨ペア【CADJPY(カナダドル円)、EURJPY(ユーロ円)、CNHJPY(人民元円)】は相関が強く
NZDUSD(キウイドル円)、AUDNZD(オージーキウイ)、EURGBP(ユーロポンド)はどの通貨ペアとも相関が低い傾向があります。
相関の強いクロス円の通貨ペア同士ですが、同時には運用していません。
その点を次の補足で説明します。
複数通貨ペア運用の補足
CADJPY(カナダドル円)とNZDUSD(キウイドル円)の運用
CADJPY(カナダドル円)はメインで運用したかったのですが、現在は高値になっているため一時的に停止してます。
CADJPY(カナダドル円)を売りで運用するとマイナススワップ(現在は-3円)が大きいため一時的にNZDUSD(キウイドル円)を売り(現在は-2円)で運用しています。
下のチャートからも分かるようにCADJPY(カナダドル円)の買いがレンジアウトしたときはNZDUSD(キウイドル円)の売りを運用するとあまり被らずに運用できるのでNZDUSD(キウイドル円)がレンジアウトしCADJPY(カナダドル円)のレンジ内に入った段階でCADJPY(カナダドル円)の運用に切り替える予定です。
よって、この方法なら必要な資金は片方分のみでOKです。
CNH(人民元円)とEURJPY(ユーロ円)について
多くの方がEURJPY(ユーロ円)の売りとCADJPY(カナダドル円)などのクロス円の買いを同時に運用していたと思いますが、CADJPY(カナダドル円)のレンジアウトによりEURJPY(ユーロ円)を単一で運用することになってしまいました。
EURJPY(ユーロ円)は売りでスワップがプラスなことから、ポジションを長期保有しても特に問題はありません。
しかしEURJPY(ユーロ円)を単一で運用すると資金効率が見劣りするため同時に運用できる通貨ペアを考えました。
下のチャートを観るとCNHJPY(人民元円)とEURJPY(ユーロ円)はほぼ同じような値動きをすることがわかります。
両者の含み損はある程度相殺されることになりEURJPY(ユーロ円)を運用する資金でCNHJPY(人民元円)を同時に運用しています。
ですが、そうは言ってもユーロ円と全く同額でCNHJPY(人民元円)を運用するとさすがに危険なのでEURJPY(ユーロ円)の資金1/4程度とし実質0円で運用しています。
CADJPY(カナダドル円)がレンジ内に戻った段階でクロス円の買いが増えますが、そもそもCNHJPY(人民元円)の買いポジションはEURJPYの1/4程度(30万円分)と全体の比重から言ってもかなり少ないためクロス円の注文が極端に増えることもありません。
以上からクロス円の通貨ペア【CADJPY(カナダドル円)、EURJPY(ユーロ円)、CNHJPY(人民元円)】は相関係数が高い通貨ペア同士でありますが、大きくクロス円の買いに偏ってはいないことになります。
手動トラリピ各通貨ペアの設定
各通貨ペアごとにレンジ、値幅、ロスカットレートを設定し必要な資金を算出してます。
資金の算出方法はこちらを参考にしてください。
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CADJPY(カナダドル円)買いトラリピ設定
※ロスカットレートは2009年の最安値:68.31円より安く設定してます。
※ CADJPY(カナダドル円)とNZDUSD(キウイドル)はどちらか片方を運用、現在は稼働停止中です。
<必要資金:100万円程度>
NZDUSD売りトラリピ設定
※ロスカットレートは2011年の最高値:0.8843より高く設定してます。
※ CADJPY(カナダドル円)とNZDUSD(キウイドル)はどちらか片方を運用、現在は稼働中です。
※1USDドル=110円で計算してます。
<必要資金:100万円程度>
EURJPY(ユーロ円)売りトラリピ設定
※2008年の最高値:170を目処にロスカットレートは165に設定してます。
元々はロスカットレートを155に設定しレンジも上まで広く取っていましたが、ここ最近ユーロ円が高値で推移しているためロスカットレートを高く引き上げポジションも少なめにしてます。
現在の設定のままだと資金効率も悪いので今後見直すかもしれません。
<必要資金:120万円程度>
CNHJPY買いトラリピ設定
※2011年の最低値:11円を目処にロスカットレートは13円に設定してます。
11円まで下げてしまうと資金効率が極端に少なくなるだけではなく、中国が過去の経済規模から著しく成長しておりそこまで元安が進行するとは考えにくいため13円を妥当と考えました。
※ユーロ円売りの資金1/4程度の規模で資金追加無しで運用しています。
<必要資金:30万円程度>
EURGBP売りトラリピ設定
※2008年の最高値:0.98029を目処にロスカットレートは1.0000GBPに設定してます。
※ユーロ円売りの資金1/4程度の規模で資金追加無しで運用しています。
<必要資金:60万円程度>
AUDNZD売り買いハーフトラリピ設定
AUDNZDに関しては1989年の1.474が過去最高値ですが、ここ5年間は1.0000~1.14で推移してます。
売りのロスカットレートを1.5付近まで引き上げるとさすがに資金効率が悪いためここ5年間の1.0000〜1.1400レンジを基本にトラリピ設定を組みました。
とは言ってもやはり上振れリスクの方が怖いため売りのロスカットレートは余裕を見て1.25NZDに設定してます。
またハーフラインの1.0700付近で両建てする方が利益率はいいはずですが、上方向への極端なレート上昇があると売りトラリピの含み損の拡大が心配なので少し上の1.0800を境目にハーフ&ハーフにしてます。
両建てをしない代わりにレンジ真ん中付近は通貨量を3,000通貨〜2,000通貨に上げてます。
AUDNZDは真ん中付近でウロウロすることが多いため通貨量を上げることで両建てに準じた設定をしています。
以前の記事ですが、このときは1.0700を境目にハーフ&ハーフにしてます。
マネースクエアではダイヤモンド戦略と呼んでますね
一方買いの方は1.0000付近でさすがに反転すると思うので強気に3,000通貨で設定してます。
マイナススワップが少し痛いところですが、手動トラリピはスワップ条件がマネースクエアなどと比べてじ条件が良いのでここは我慢しています。
※売りのロスカットレートは2015年の最高値:1.144NZDよりかなり高い1.25NZDに設定
※買いロスカットレートは2020年の最安値:0.9983NZD、より安い0.9500に設定
<必要資金:200万円程度>
手動トラリピのバックテスト
上記設定ですが、どの程度の利益が見込めるのかバックテストをしてみました。
注意点ですが、CNHJPYはMT4を扱っている会社で扱っている所が見当たらなかったためバックテストができませんでした。
そのため日足データからバックテストができるツールを自力で作成中です。
バックテスト条件は以下のとおりです。
ティック(最小時間枠)計測が最も精密にテストできますが、時間がかかるので始値で行ってます。
MT4 | XM Trading |
EA | 千刻 |
ヒストリカルデータ | 1分足データ(FXDDよりダウンロード) |
モデル | 始値のみ |
期間 | 2016年1月1日〜2021年1月1日(5年間) |
スプレッド | 各通貨ペア全てでみんなのFXに合わせてます。 |
スワップ | XM Tradingのスワップが反映 |
※スワップ条件はみんなのFXよりもXMの方が悪いためより厳しい条件でのテストになります。
※ AUDNZD(オージーキウイ)の1,000通貨設定はバックテスト期間はレンジアウトしているので利益は0円です。
結論としては元本:480万円に対して5年間の利益が4,181,312万円、年利回りは17.42%でした。
CADJPY買いとNZDUSD売りは被ることが少ないため100万円で片方のみを運用しますが、実際にはチャート上被る部分もあるため上記結果は利益が多く出てます。
一方でEURJPYと CNHJPYはEURJPYの資金で CNHJPYを運用するため上記結果にCNHJPYの結果が加わるためその分利益はも少し上がります。
また各通貨ペアの結果を見てみるとAUDNZDの結果が突出しておりCADJPYがそれに次ぐという結果です。
このことから複数通貨ペアの運用を行うならばAUDNZDとCADJPYを運用しその他の通貨ペアはサブで運よするのが良さそうです。
ですが、この結果はあくまで利益についてのみ考察してるため通貨ペアの分散効果を検証するためにはテスト期間において含み損がどの程度で推移しどの局面で最大化するのか?を確認する必要があります。
含み損のバックテストは利益の検証と同じぐらい大事
次回は含み損のバックテストを行って分散効果を検証します。
複数通貨ペアの手動トラリピのまとめ
最近為替の値動きが少ないことからトラリピ大丈夫なの??という不安が募ってしまいます。
値動きを利益に変えるトラリピなのでここ最近の大人しい相場はトラリピにとってはやっかいな相場ですよね。
今の設定だと利益が少ないしもっとポジションを持って攻めた方が良い??とか考えてしまいますが、たった5年間のバックテストでも利益は十分出るということがわかると少し安心します。
今回の結果でトラリピは長期で運用を続けることに意義があるということがわかりました。
ですが、その一方で残る懸念としては複数通貨ペアの分散効果がどの程度あるか??ということでしょう。
今回の結果でわかることはAUDNZDとCADJPYを運用すればパフォーマンスが良いということであって含み損の分散効果はハッキリとはわかっていません。
そのため次回の記事では後編として含み損の分散効果を検証していきたいと思います。
トラリピならマネースクエアで口座開設♬
分散効果が全然なかったらどうするカメ〜〜??
ダメな通貨ペアはクビにします!!