こんにちは、今回は超久々にトラリピの記事を書きます。
ずばりマイナススワップ対策です。
このところ円安が続いており多くのクロス円のレートが著しく上がっています。
以下はUSDJPYのチャートですが、昨年の147.5円を最高値として一旦下げたものの再び上昇トレンドに入っており円安トレンドはしばらく継続することが予想されます。
ここで問題なのはトラリピは基本的に逆張りが多くクロス円は売りポジションがマイナススワップとなる点です。
この件について様々な対応や意見が出ていますが、スワップフリーで運用する方をあまり見かけないので解説していきます。
ちなみに本記事の内容はあくまでこういう方法もあるということで最適解は人それぞれです。
自分にとって一番良い選択をしていきたいですね!
海外口座という選択もあるカメ
選択肢が増えると対応の幅も広がりますね!
マイナススワップについて
FXでポジションを持つとスワップとして金利の支払いや受取りが発生します。
現在どこの国もインフレ対策で利上げを行っている中、日本だけが金融緩和政策を行っており金利差が著しく拡大してます。
そのためクロス円を売りで持つとマイナススワップが生じかつ金利差も拡大傾向にあるため支払額も大きくなっています。
例えばトラリピユーザーの多いマネースクエア社のユーロ円だと5月のマイナススワップは1ロット1日約150円で1ヶ月で4,650円の支払いが生じます。
また4月は約143円で1ヶ月で-7円もマイナススワップが大きくなっています。
<マネースクエア社のEURJPYのマイナススワップ推移>
トラリピはポジションを長期保有することも多く、決済されるまで延々とマイナススワップを支払い続けることも想定されます。
その結果、全体のパフォーマンスが著しく低下し最悪赤字になってしまうことも少なくありません。
これについて自分は一部レンジを海外口座併用で対応することとしました。
XM スワップフリー口座
XMのKIWAMI極口座はスプレッドが狭く(海外口座の中では確かに狭いです。)スワップフリーであることが特徴です。
またレバレッジは最大1,000倍なので国内口座と比較し少ない証拠金で運用が可能です。
スワップフリー口座が使える業者で他に有名なところだとEXNESSなどもありますが、信頼性ではXM一択です。
海外口座でXMは日本で最もユーザー数の多い海外FX業者ですし悪質な違反行為でもしない限りペナルティーを課せられることはほぼありません。
※ スマホアプリあり(海外FXはアプリが無い業者も多数存在します)
※ 出金条件:40万円以上なら手数料無料(40万円未満で出金する際は一度入金して40万円以上にしてから出金しましょう)
KIWAMI極口座の詳細はこちらから確認できます。
僕は複数通貨ペアで手動トラリピをしていますが、その中でユーロ円の売りトラリピも運用してます。
マイナススワップとどう向き合うか検討した結果、一部レンジをXMのKIWAMI極口座で運用することとしました。
ただしあくまで国内口座との併用であって全トラリピをKIWAMI口座で運用はしません。
参考までに自分の状況ですが、KIWAMI口座では現在148.5より上でポジションを持ってます。
なぜ全設定をスワップフリー口座で運用しないのかですが、まず国内口座での一般的な対応方法から考えてみます。
マイナススワップへの対応
多くの方はこのマイナススワップを極力無くしたい(相殺したい)と考える方が多いと思います。
代表的な対応は以下の方法が挙げられます。
① トラリピ稼働停止
② プラススワップ通貨で相殺
③ 両建てする
④ ひたすら耐える
⑤ 損切りする
① トラリピ稼働停止
一番デメリットが大きいと思います。ポジションが増えないためマイナススワップはこれ以上拡大しませんが、既存ポジションによるマイナススワップの支払いが常に発生しもはや資産運用とは言えなくなるためあまりオススメしません。
② プラススワップ通貨ペアで相殺
プラススワップとなる通貨ペアのトラリピを併用することで全体のスワップをプラス依りにコントロールします。
クロス円の買いや(レートが高いため全てを買いで抑えるのは難しいかもしれません)
ドルフランの買い、ユーロポンドの売り等も併用することである程度抑えることができます。
ただしこの方法だと最初から戦略として複数通貨ペアを設定していれば良いのですが、途中で組み込むのはなかなか厳しいです。
裏を返すとトラリピは最初の設定が非常に重要とも言えます。
また通貨ペアによってはある日マイナススワップに逆転してしまう可能性もあるので絶対とは言い切れない部分もあります。
③ 両建てする
この方法は一見簡単ですが、円安がどこで止まるかが分からないためポジションを切るタイミングが難しいです。
ある程度裁量感のあるなら良い手法ですが、相場を全く読まないで安易に行うと売り買い両方で損失を抱えると言う事態にもなりかねません。
④ マイナススワップは無視する
対策とは少し違いますが、マイナススワップはあくまで経費と考え赤字になっても問題無いと割り切れるならありです。
ただし日々の値動きをキャッシュフローに変える予定の運用だったはずがどんどん大きくなるマイナススワップをただ見ているとメンタル的に辛いかもしれません。
マイナススワップの規模が小さいならそこまで気にならないかもしれませんね。
⑤ 損切りする
塩漬けとなりそうな負債ポジションを損切りします。
トラリピは基本的には損切りはしない戦略ではありますが、想定していたマイナススワップ額を超えてしまった場合は1つの選択肢となります。
また考えようによっては税金の繰り越しにも使えるので上手く使うことにより有利な状態にもできます。
本来投資に損切りは必然なはずですが、トラリピ運用をする方は損切りが少ないイメージがあります。
以上①~⑤のような方法が一般的ですが、どの方法も一長一短があります。
最も効果的な方法は最初の段階でプラススワップの通貨を組み合わせ、マイナススワップが想定外に拡大したら一部ポジションを損切りと言った②と⑤を組み合わせる方法だと思います。
ただし思い切って海外口座を使えばスワップ問題そのものから全て解放されます。
では全設定を完全に海外口座で行えば良いのか?と言うとそれはそれでデメリットも生じます。
海外口座(XM)のデメリット
海外口座のデメリットとして感じる点は以下の点です
① 両建て禁止
② 税金は総合課税、損益繰越もできない
③ 国内法適用外で対応は自己責任
④ スプレッドが広い
① 両建て禁止
スワップフリー口座を悪用するような手法は禁止です。同一口座以外は追加口座、他社口座含め両建て行為は禁止されてます。
例えばスワップフリー口座でユーロ円の売りのポジションを持ち他口座でユーロ円の買いを持ったとします。
この場合どちらに動いても損失が発生しなくなる上、買いポジションでは常にプラススワップを受け取れる状態になり完全にノーリスクで利益を得られますが、これはFX会社に大きな負担となるため禁止されています。
もし禁止事項が発覚した場合は利益没収や出金拒否もあり得るので絶対にしてはいけません。
また故意ではなくとも結果的に両建てになってしまうトレードもできなくなるのは大きなデメリットです。
例えばスワップフリー口座でユーロ円の売りトラリピをしていた場合、常にユーロ円の買いの裁量トレードもできなくなります。
従ってスワップフリー口座は一部通貨ペアのみの限定的な運用に留めておく方が良いでしょう。
② 総合課税で損益繰越もできない
税理士で無い者が税制について解説することは違反なので詳細な解説は控えますが、海外口座の場合は税制上も不利です。
国内FXで稼いだ利益には申告分離課税が適用されます。
申告分離課税はFXの所得と他の所得をそれぞれ分けて税金を計算する方法で一律20.315%(復興特別所得税や住民税5%も含む)です。
ところが海外FXの場合は総合課税となりFXで得た利益だけでなく給料や不動産所得など他の所得も合計した総額から税金を計算します。
さらに税率は所得が上がるにつれ高くなり最大45%です。
これに加え住民税が約10%、の復興特別所得税が所得税×2.1%かかるため15〜55%前後の税金がかかります。
このことからも海外口座で大きな利益が出た場合、高額な税金が発生する可能性があるため運用は小規模にした方が無難です。
さらに国内口座では過去3年間まで損失の繰越が可能ですが、海外口座ではそれも使えません。
海外口座で運用するならなるべく決済されやすいレンジのみ運用し損失が発生しにくい状態の方が安全です。
もちろん国内FXとの損益の合算もできません。
※税率に関しての詳細は国税庁の解説を参照してください。
④ 国内法の適用外
海外FX業者は日本の金融庁の認可を受けていません。
これを聞くと違法・危険な業者では?と思いがちですが、そもそも海外FX業者はあえて金融庁の登録をしてません。
海外FX口座では高いレバレッジやゼロカットシステムなど国内には無い魅力的なサービスを展開しておりこれらのサービスは国内ライセンスでは法律上不可能だからです。
そのため金融庁も国内で認めていないサービスを行う以上、警告せざるを得ないのが現状です。このことから海外FX業者だからと言って一律に危険、違法という訳ではありませんが、ある程度信頼性のおける金融ライセンスを所有していることや国内のユーザーによる一定以上の信頼があることはやはり必須です。
XM Tradingは世界的にも登録が厳しい金融ライセンスであるセーシェル金融庁ライセンス(FSA)を所有してますし日本人利用者数No.1の海外FX会社です。世界190カ国以上へサービス展開しており世界でもトップクラスの知名度なので海外FX会社の中では最も信頼性が高い会社です。
また海外FX会社と国内口座と併用し資金を分散させることでさらに安全性も向上します。
④ スプレッドが広い
極KIWAMI口座は海外業者の中では低スプレッドなのは間違い無いのですが、日本のFX口座と比較するとスプレッドの条件は悪いです。
これは海外FX業者が国内のDD方式ではなくNDD方式であるため致し方ない所があります。
※NDD方式はディーラーの操作が無いためスプレッドを広くして主たる利益を得るしかありません。
試しに同時刻で国内の業者とスプレッドを比較すると以下のように約3倍も高いという結果になりました。
そこで自分はTariTali(タリタリ)を使ってスプレッドコストを抑えることにしました。
※マネースクエア社のスプレッドは元々かなり高いので主に手動トラリピと比較してます。
TariTaliについて
TariTaliはFXのキャッシュバックサイトの中で最も有名です。
TariTali経由で口座開設しXM Tradingと紐付けすることで取引(ポジションクローズ)の度にキャッシュバックが貰えます。
参考までに自分がユーロ円の取引で得たキャッシュバックは以下のようになりました。
1,000通貨で5円キャッシュバックされており国内口座と比較してもスプレッドコストを十分補うことができます。
またそもそもスワップフリーなので日本口座のマイナススワップ通貨ペアと比較すると決済額も大きくなります。
TariTali経由でのXM口座開設
TariTali経由での口座開設の方法ですが、まずは以下のリンクからTariTaliの登録を行います。
- 手順1TariTali経由
- 手順2
- 手順3
- 手順4
- 手順5
- 手順6
- 手順7TariTali紐付け
- 手順8
XMでのトラリピの発注の仕方
XMでトラリピをする場合、僕は手動トラリピで発注してます。
EAで完全自動売買する方法もありますが、僕は臨機応変に対応したいので敢えて手動にしてます。
専用スマホアプリとMT4アプリの2種類がありますが、XM専用のスマホアプリの方が使いやすいです。
例えばEURJPYの売りで新規150円、決済149円にする場合は以下のように注文します。
<XM Tradingでの手動トラリピの発注>
① 気配値→通貨ペア選択(EURJPY)
② 予約注文→売り→設定価格(150円入力)→ロット数(0.01=1,000通貨)
③ テイクプロフィット(149円入力)→注文を確定する
XMTrading – Tradexfin
Tradexfin Limited無料posted withアプリーチ
MetaTrader 4
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資金管理について
本記事のメインとなるスワップの話とは別になりますが、海外口座はレバレッジが1,000倍なので証拠金も日本の0.025倍で済みます。
よくレバレッジが高いから危険と思われがちですが、少ない資金で大きなロットの取引をするからであって十分な証拠金であればむしろ海外口座の方がロスカットはされにくいです。
トラリピの場合小ロットのトラップを仕掛けていく戦略なのでレバレッジの限界で運用すること自体あまりありえないと思います。
また国内口座なら証拠金維持率が100%を切るとロスカットされますが、海外口座なら50%でマージンコール、20%でロスカットが執行されるためさらに余裕があります。
● EURJPY:140円 1,000通貨のポジション
● 国内証拠金:140 × 1,000/25 = 5,600円
● 海外証拠金:140 × 1,000/1,000 = 140円
→ 証拠金は国内の0.025倍でOK
まとめ
以上がXM TradingとTariTaliを使ったスワップフリー口座の解説でした。
✔️ スワップフリー
✔️ 両建て禁止
✔️ TariTaliと組み合わせ広いスプレッド損を補う
✔️ 一部レンジの限定的な運用に留め税金等のデメリットを最小限に抑える
✔️ レバレッジ1,000倍、ゼロカットシステム採用
この方法を使えばマイナススワップを気にせずトラリピの運用ができるのでクロス円の荒い値動きを完全に利益に変えることができます。
ただし海外FXにも独特のデメリットがあるのでそのリスクを飲み込んだ上で運用するのであればマイナススワップに対する対策の一つになり得ます。
マイナススワップの対策には色々な手法がありますが、一つの手段として取り入れてみるのも良いのでは無いでしょうか?
マイナススワップをどうするかはトラリピの永遠のテーマ
人によって正解は様々だと思います!