こんにちは、りゆうです。僕が運用している手動トラリピについて、前回のブログでは資金管理が面倒というデメリットを説明しました。

トラリピは運用開始時点でレンジを決めて、レンジ内に注文を並べていきます。しかしながら、注文数を増やしたり設定を変更していくうちに資金管理が複雑になり混乱することがあります。
今回はその解消方法をお伝えします。ちなみにどのFX会社でも考え方は同じです!
結論としては
の合計が余裕資金です。それでは解説に移ります。
1本の注文にかかるコストを見積もる!
トラリピはイフダン注文の集合体でした。
(例)
100円/ドルになったら買い、101円/ドルになったら売る
99円/ドルになったら買い、100円/ドルになったら売る
98円/ドルになったら買い、 99円/ドルになったら売る
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
ということは、1つ1つの注文に必要な経費を全て合計すれば合計経費がわかることになりますね。
なのでまずは1本の注文に必要な経費を計算してみたいと思います。
必要証拠金とは?
例えば100円/ドルのレートを買う場合を考えてみましょう。
FXでは100円/ドルで何単位ドルを買うか決める必要があり、1単位買うことを1通貨買うといいます。
100円/ドルで1通貨買う = 100円で1ドル分買ったことになる。
ところが1通貨だととても少額なので1万通貨を1単位としてることがほとんどです。
そして多くのFX会社では0.1万(1,000)通貨を最小単位としています。
では仮に0.1万(1,000)通貨を買った場合、いくら必要になるかというと
100ドル/円 × 1,000通貨 = 10万円 です!
101ドル/円 × 1,000通貨 = 10,1000円です!
おっと、結構な金額ですね。1つの注文に10万円が必要なら10本で100万円です。
トラリピは注文本数が多くなりがちなので、多くの資金が必要になりますね!
ところがFXにはレバレッジという概念があります。
これは証拠金という担保を預ければ、金額以上に大きな取引ができるという仕組みです。
FXになじみのない方だと怪しさ抜群ですが、資金を効率良く投資できる仕組みです。
逆に言うとこの仕組みをよく理解して見積もりすることでリスクをコントロールすることができます。
FXでは資金の最大25倍までの取引が可能、逆に言うと最低1/25の金額で取引ができます。
なので、先ほどの例では
100 × 1,000 = 10万円必要なところ
100 × 1,000 × 1/25 = 4,000円が最低必要な金額になります。
ぐっと資金が少なくなりましたね。
この最低必要な金額のことを必要証拠金といいます。
そして、これ以上の含み損が出るとロスカットといって強制決済され手元には証拠金しか残りません。
よって、含み損が出てもロスカットされないように、ある程度十分な資金を口座に入れておき、口座を維持する必要がありますね!
ですが、ここで1つ疑問があります。
本来10万円必要なところ、最低必要額は4,000円なら、実際はどのくらいの金額で運用すれば良いか気になります。
ロスカットレートを決める!
ロスカットを防ぐためにどの程度の金額が必要なのか?
大事なことは、あらかじめロスカットされるはずのレートを決めておくことです。
ロスカットレートを65円/ドルとしても良いし、60円/ドルとしても良いでしょう。
人によって考え方は千差万別ですが、
仮にリーマンショックが明日起こったとして、65円/ドルになることを仮定します。
そうなった際に発生する含み損は
100円/ドル – 65円/ドル = 35円/ドル分のマイナスなので1000通貨分ポジションを持っていれば
-35 × 1,000通貨 = -35,000円分の含み損が発生します。
この場合、35,000円の含み損があってもロスカットされない かつ 証拠金が必要。
すなわち
35,000 + 4,000円 = 39,000円以上の資金があればロスカットされないということになります。
まとめると
になります。

金額がハッキリすると不安も解消されるカメ〜
何よりも大事なポイントはロスカットレートを予め決めるということです。
またあくまで個人的な考えですが、
想定しているレンジ内で全ての注文を持つのに必要な経費のみを見積もった運用はおすすめしません。
5本の注文を並べるのに必要な資金は2,9400円だが、
全ポジションを持った後、余裕が全然無い!
全ポジションを持っても、ロスカットレートまで余裕がある!
いかがでしたでしょうか?ポジションを持つための資金ではなく、ロスカットされないための資金管理をした方が安全ですね。
また、他によく誤解しやすい説明として
も安易におすすめしません。
なぜなら維持率もレバレッジもその時のレートによって、リアルタイムに動くものなのでいくら入金すれば維持率が何%になるか?レバレッジが何倍になるか?は固定できるものではありません。
寝ている間でも枕を高くして運用ができることができ、かつある程度のレバレッジをかけた効率の良さを追求したいものです。
大事なことは全ポジションを持った後、自分で想定したロスカットレートまで下がった際にいくら必要なのか?を想定しておくことです。

最悪のシナリオを乗り切る管理を想定するってことカメね!
また、最悪のシナリオ(ロスカットレート)は人によって違います。
仮に明日リーマンショックは起こらないだろうから、90円/ドルが最低ラインとして運用してもいいと考えても、それはその人の考え方なので強ちダメでは無いです。
しかしながら長期運用が前提のトラリピの場合、最悪のシナリオを想定しても乗り切れるような見積りが大事と僕は考えてます。
実際にこの記事を書いた数ヶ月後にコロナショックが発生、ギリギリで運用していた方にはロスカットされた方も多かったと思います。
最終的な余裕資金を見積もる
以上より次のような場合を見積もってみます。
注文合計資金は179,400円あれば大丈夫ですね!

これなら注文が増えても、ロスカットレートを変更しても必要な金額がわかるカメ〜!
以上で手動トラリピに必要な経費の見積もり方の記事は終わりです。
最後にもう一つ疑問が生じます。
確かに経費はわかったけど、でも手計算は大変だ!!って思います。
そしてこの手間を軽減するために、次回はグーグルスプレッドシートで楽に管理する方法を紹介します。



↓マネースクエアで本家トラリピを運用するならここから開設できます↓