ポイ活投資シリーズの記事、第5回目になります。 今回は代用有価証券制度のバックテスト結果について解説します。
最近記事はこちらです。

前回までのおさらいですが、1回目と2回目はTDLポイントを貯めるポイ活フェーズ
次のステップが株を購入する株フェーズでした。
4回目の記事では現金の代わりに株を使ってFXをする方法、代用有価証券制度を紹介しました。
上記記事でポイントを活用したり、現金無しでFXをしたりととにかくお得そうなのは分かりましたが、
実際にどのくらい儲かるんだろうと思いませんか?
自分でも結構気になってしまったので、論より証拠です!
今回は一定のETFを積立し、代用有価証券制度を使ってユーロ円の売りトラリピを行った場合のバックテストを行ってみました。
代用有価証券制度のバックテストは本ブログが初だと思うので必見ですよ!
※バックテスト は過去の値動きに従った結果なので、未来の相場は不確定です。あくまでも参考として考えてください。

代用投資の最北投資設定
まず最初に自分が現在行っている設定を紹介します。
基本的には米国株価指数に連動するETFを積立かつ代用しつつ、ユーロ円の手動トラリピを行ってます。
特徴は1年間の積立予定金額を先に入金しトラリピを最初から稼働(代用トラリピ元本は積立予定額の70%です。)していることです。
そして、その元本から少しずつETFの積立を行い、代用に再度戻すというスタイルで投資しています。
現金100%で行っていたトラリピの元本がいつのまにかETFに置き換わっていくイメージですね!
ユーロ円の売りトラリピは100%現金で稼働しているのでフル設定で動かせます。
そのうちの現金で毎月一定量の株を購入していきます。 購入した
ETFは速やかにトラリピの元本として代用していきます。
最初現金100%で稼働していたトラリピが少しずつ代用ETFで置き換わっていきます。
トラリピの決済益で少しずつ元本が増えていきます。
本来であれば毎月積立を行いながら代用株を増やし、ユーロ円のトラリピ注文も増やしていく方が普通です。
ですが、自分は年間積立額を最初に入金し現金100%で最初からトラリピを稼働する方が設定が組みやすく運用しやすいと考えてます。
また、一度入金を済ませると途中から積立を止めれないという背水の陣にもなります笑。
米国株ETF(S&P500、ナスダック(NASDAQ))の積立設定
ETFは長期的に右肩上がりが予想できる米国の株価指数(S&P500又はナスダック(NASDAQ))に連動するETFを積立しています。
米国の株価指数は主要3指数(ダウ、S&P500、ナスダック(NASDAQ))がありますが、
このうち自分はS&P500とナスダック(NASDAQ)に連動するETFの積立を行っています。
色々試行錯誤中で現在は以下のような積立をしています。
<毎月約7万円のETF積立>
ETF | (2558) MAXIS米国株式(S&P500)上場投信 | (2568)上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし |
株価 | 1万円程度 | 2,000円程度 |
積立頻度 | 4回/月 | 14回/月 |
この設定の直前は次のような積立を行っていました。
<毎月約7万円のETF積立>
ETF | (1665) iシェアーズS&P500米国株 | (1545) NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信 |
株価 | 2,500円程度 | 12,000円程度 |
積立頻度 | 12回/月 | 2回/月 |
途中から方針を変えた理由は次のとおりです。
<S&P500を乗り換えた理由>
<ナスダック(NASDAQ)を乗り換えた理由>
手動トラリピの設定
トラリピはユーロ円の売りトラリピを行います。
なぜユーロ円の売りトラリピをチョイスしているのかですが、
まず大前提としてリスクオフ相場では一般的に株価が下がります。(為替レートは下がり円高に方向に振れます)
トラリピの資金は株で代用しているため、株価が下がる局面でFXのレートも下がってしまうとダブルパンチを食らってしまい最悪ロスカットの危険性があります。
上の図のように現金100%の運用と比較して
代用株でのFX運用は株価の下落がFX元本(株価の70%が代用評価額)の下落に直結するため証拠金維持率が現金100%の時よりも低くなります。
そこで、株価の下落に反してFXの評価額が上がるような逆相関関係で運用した方が安全です。
クロス円の買いポジションは円高に触れるとレートが下がり含み損が拡大するので クロス円の売りポジションを持つことで株価の下げとヘッジすることが可能です。
また、通常クロス円の売りポジションはマイナススワップが発生しますが、ユーロ円に限っては売りポジションでプラスのスワップが貰えることから 株価の値動きをヘッジをすることができます。
上記解説図は以前の記事でも解説しています。
上記理由に基づいてユーロ円のトラリピは次の設定で運用しています。
<ユーロ円売りトラリピ30万円設定>
売りレンジ | 120.8〜140 |
ロスカットレート | 150 |
値幅 | 160pips(1.6円) |
決済幅 | 50pips(500円) |
通貨量 | 1,000 |
1年間の積立額が約50万円程度であることからその70%ので運用可能な元本設定にしています。
代用でFXを行う際は資金の上下動を見込む必要があるため、積立予定額を逸脱しない条件で設定するように注意しています。
金額の見積もりは当ブログで配布しているトラリピ管理ツールで行ってます。
トラリピ管理ツールのダウンロードこちらです
トラリピ管理ツールテンプレート
※2020年6月25日更新
これから手動トラリピを始める人や既に運用している人もぜひぜひ資金管理やポジション整理するのに使ってくれたら嬉しいです!
上記ツールの使い方はこちらの記事で解説しています。
バックテスト(ETF積立とトラリピ)条件
以上の設定で運用を行っており今のところ良い感じで運用が出来ていますが、
このまま雰囲気で投資するのは危険ですよね?
そこで代用有価証券制度+トラリピ運用が果たしてどの程度の利益が見込めるのかバックテストを行ってみることにしました。
また今回は本ブログ初の試みでグーグルスプレッドシート (Googleスプレッドシート)によるETF積立シュミレーションツールも公開します。
米国株ETF(S&P500、ナスダック(NASDAQ))のバックテスト概要
ETFの積立シュミレーションはブログによって様々なやり方があります。
1655や2558など東京株式市場に上場している国内米株連動ETFは登場から歴史が比較的浅く、長期的なバックテストができないため変法が多く存在します。
昔から存在する本場の米国ETF(VOO、IVV、SPYなど)で長期バックテストし円換算するなどの手法がありますが、
誤差が発生する点は否めません。
そこで今回は期間は短くなりますが、正確な評価をするという意味で日本で上場している銘柄を使ってバックテストを行うことにしてみました。
一方他のブログなどで投資信託等のシュミレーション結果の記事はあるものの、
ツールを公開している記事が見つからなかったため今回はグーグルスプレッドシート(Googleスプレッドシート)でETFの積立シュミレーションツールを作ってみました。
まだ機能が少ないので今後は積立条件等を細かく設定できるようにバージョンアップする予定です。
ベータ版ですが、こちらからダウンロードして使えます。
ETF積立シュミレーション使い方はこちらの記事を参照してください。
※日足データで計測、終値ベースで積立結果を計算します。
元になる株価データはこちらからダウンロードできます。
わかりやすい検証をするため、積立しやすい1655を使用してテストしてみます。
詳細は公式ページのこちらに説明されてます。
1655は2017年9月27に上場しているので、2017年10月1日〜2020年10月1日まで積立すると想定します。
積立期間はちょうど3年ですね!
積立設定は毎週月曜日に4株ずつ購入する方針です。
なぜ4株かというと1655が大体2,000〜2,500円ぐらいなので平均2,250円です。
2,250円×4株×4週×12ヶ月=432,000円(約1年)
43万円あれば、30万円程度のユーロ円のトラリピを稼働させるのにちょうど良い金額です。
<1655積立テスト設定>
積立期間 | 3年(2017年10月1日〜2020年10月1日) |
購入日 | 毎週月曜日 |
購入数 | 4株/回 |
米国株ETF(S&P500、ナスダック(NASDAQ))のバックテスト結果
3年間の1655の積立結果は以下のとおりでした。
積立額1,176,452円(392,150円/年)に対して評価額が1,324,672円なので最終損益は148,220円、リターン率12.6%と堅調な結果になりました。
FXと違って都度決済するわけではないので年利回りで計算できませんが、
3年間の積立でも10%以上のリターン率があるのは驚きでした。
古くから存在する本家のS&P500の上昇幅を考えると長期積立のリターンはもっとありそうです。
ユーロ円売りトラリピのバックテスト結果
資金の目安ですが、先ほどの例にあるようにトラリピの必要資金は1年間のETF積立額の70%になるように設定します。
僕は1年後を目処に積立方法を検討し、それに合わせてトラリピの設定も追加する予定です。
もちろん最初から資金を多く用意してトラリピの設定を厚くしたり、株が一定程度増えてからトラリピを開始することも可能です。
1年で43,2000円積立するのでトラリピの資金は
43,2000×70%=302,400円
先ほどの設定が30万円設定なので十分に運用可能な額ですね。
バックテストは以下のソフトウェア環境で行いました。
なお解説等はこちらの記事で触れています。
1分足データを用いてティック(最小時間枠)で計測しているので現状で最も精密な精度でテストしてます。
MT4 | XM trading |
EA | 千刻 |
ヒストリカルデータ | 1分足データ(FXDDよりダウンロード) |
モデル | ティック(最小時間枠で計測) |
期間 | 2017年10月1日〜2020年10月1日 |
スプレッド | 0.4pips(カブコムシストレFXに合わせた) |
売りスワップ | XMtrading |
スワップ条件ですが、10/23時点のXMtradingのスワップは次のとおりです。
1,000通貨だと-2.07円なのでカブコムシストレの方が条件が良いことがわかります。
結果は次のようになりました。
詳細なバックテストデータはこちらになります。
1年分の積立資金の70%で設定を全く変更しないで3年間稼働させた場合、累計決済益は73,460円でした。
(総利益)73,460円 / (元本)30,0000円 / (期間)3年間×100% = 8.16%
単体だとカナダドルやオージーキウイのトラリピと比較すると若干物足りないような気がします…..

代用有価証券トラリピの総合結果
先ほどの積立の結果とトラリピの結果を合わせると以下のような成績になります。
株は都度決済しないので利回りが計算できないため最終的なリターン率で計算しました。
元本(3年間積立): 1,176,452円
最終利益(ETF利益+FX利益): 148,220 + 73,460円 = 221,680円
リターン率: 18.8%
株だけで積立をするのに比べて6%も利益が上昇しました。
FXの利益が加算されるので当然といえば当然です。
今回のテストは初年度の元本30万円でトラリピを3年間継続運用していますが、
積立額が増えるに従って2倍、3倍とトラリピの設定を増やすことでさらに利益が見込めるはずです。
さらにトラリピの決済益でETFを余分に購入したり、配当金が発生することから実際にはもう少し利益は上がるはずですね。
最北投資設定の結果
テストでは大人しい結果でしたが、実際の結果も公開します。
自分の運用の状況ですが最初は非常に小規模に始めて徐々に規模を拡大させてます。
4月から現在までの状況は以下のとおりです。
投資元本 | 511,872円(利益をそのままにしているので増えてます) |
確定利益(ETF + FX) | 40,816円(ETFを乗り換えたので決済益が発生しています) |
ETF評価額(元本+含み益) | 20,475円(19,938円+537円) |
ETF確定利益(決済益 + 配当) | 25,776円(25,780円+903円) |
FX評価額(現金 + 代用額 -含み損) | 491,934円 + 7,124円 – 17,151円 |
必要な元本が43万円なのでリターンが既に9.4%を超えており中々良いパフォーマンスです!
途中から銘柄変更をしているので株の決済益が発生しており、ETFは新規再度積立中です。
米国ETF積立&代用トラリピのまとめ
今回はETFの積立とその代用有価証券でトラリピを稼働させた場合のバックテストを行い成績を検証してみました。
結論としては米国株のETFの積立は様々な記事で解説されているとおり優れたパフォーマンスを発揮します。
ところが、代用有価証券制度を利用すれば株の積立と同時にFXをすることで利益の2重取りができます。
さらに、ユーロ円の売りであれば株の下落に伴って利益が出る(&安く株が買える)ので一石二鳥ですね!
なお、代用有価証券制度が使える証券会社は限られています。
現時点では総合的に見てカブコム証券が1番オススメです。
当サイトからも申込ができますのでもし良かったらこちらから開設してみてはどうでしょうか?
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